私たちが活動する奈良県天理市や奈良市周辺は、歴史ある町並みと豊かな自然が共存する素晴らしいエリアです。今回ご紹介するのは、一般的な個人住宅ではなく、とある「施設」として建築された建物です。
しかし、写真をご覧になって「これが施設?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか。それこそが、今回の計画における最大のテーマであり、施主様と私たちが目指した到達点でした。
地域密着の視点で考える、周辺環境との調和

施設建築において最も懸念されるのは、その建物が周囲に対して威圧感を与えたり、無機質な印象で浮いてしまったりすることです。特に閑静な住宅街においては、そのバランスが非常に重要になります。
施主様からのご要望は明確でした。「まわりには一般住宅もあり、いかにも『施設』といった外観では周辺との不協和が起きてしまう。その点に気をつけたい」という、地域への深い配慮でした。
私たちココファミーユ 夢工房は、地域密着の工務店として、その土地の空気感やご近所様との関係性を何よりも大切にしています。そこでご提案したのが、まるで隠れ家のような、上質な邸宅を思わせる和モダンとシンプルモダンを融合させたデザインです。
外観写真をご覧ください。2階部分のダークカラーのガルバリウム鋼板が全体をキリッと引き締めつつ、1階部分や外構のフェンスにはふんだんに無垢の木材を使用しています。この黒と木色のコントラストが、都会的な洗練さと自然の温もりを同時に表現しています。
シックでありながらも決して冷たくない。通りがかる人々が「素敵なお家だな」と足を止めるような、そんな街並みに寄与するデザインを目指しました。
素材の呼吸を感じる。五感に響くインテリア

一歩室内に足を踏み入れると、そこには外観のシャープな印象とは対照的な、柔らかく包み込まれるような空間が広がっています。
施主様が求められたのは、施設という機能を満たしながらも、利用される方が心からリラックスできる「落ち着ける空間」でした。これを実現するために、私たちは自然素材の選定に徹底的にこだわりました。
天井に見る、職人の技と素材の表情
今回の内装で最も目を引くのが、天井の仕上げではないでしょうか。
写真を見上げてください。太く力強い梁(はり)の間を埋めるように、葦(ヨシ)や竹を編み込んだような独特の素材が施工されています。これは、空間にリズムと奥行きを与えるだけでなく、見上げるたびに懐かしさと新しさを感じさせる意匠です。
一般的な白いクロス貼りの天井では決して出せない、有機的な「揺らぎ」がそこにあります。均一ではない自然素材だからこそ、光を受けた時の陰影が美しく、時間の経過とともにその表情を変えていきます。
空間を支える、一本の丸太柱
そして、リビング空間の中心に堂々と佇む一本の丸太柱。
これは単なる構造体としての柱ではなく、この空間のシンボルです。節(ふし)のある無垢の木の表情をそのまま活かし、手で触れたくなるような質感を残しています。
現代の住宅では、柱を壁の中に隠してしまう「大壁工法」が主流ですが、私たちはあえて構造を見せることで、木の生命力を室内に取り込みました。
「家の中に森があるような安心感」。この丸太柱には、そんなメッセージが込められています。
ミニマムだからこそ際立つ、素材の豊かさ
インテリアの構成要素は極めてシンプルです。
天井から下がるのは、裸電球を用いたペンダントライト。華美なシャンデリアや複雑な造作家具はありません。
施主様の「不要なものはあまりなく、ミニマムにすることで自然素材の豊かさを感じたい」というライフスタイル哲学が、この空間には反映されています。
モノを減らすことは、決して寂しいことではありません。余計なノイズを消すことで、床の無垢材の足触りや、天井の編み込みの美しさ、そして窓から入る光の移ろいを、より鮮明に感じることができるのです。これは、現代人が求めている本当の贅沢なのかもしれません。
ウチとソトをつなぐ、計算された開口部と庭

ココファミーユ 夢工房が得意とするパッシブデザインの考え方は、この建物にも色濃く反映されています。パッシブデザインとは、機械設備に頼り切るのではなく、太陽の光や風といった自然エネルギーを上手にコントロールして、快適な室内環境をつくる設計手法です。
絵画のように切り取られた庭の風景
リビングの掃き出し窓をご覧ください。床から天井近くまである大きなガラス面が、室内と庭をフラットに繋いでいます。
窓の向こうには、板塀で囲まれたプライベートな庭が広がっています。植えられた木々の緑が、まるで一枚の絵画のように室内の背景となっています。
特にこだわったのは、植栽の選定と配置です。
施主様からは「手入れがあまりいらないもの、また長い寿命のあるものを選びたい」というリクエストをいただきました。
私たちは、季節ごとに葉の色を変えるカエデや、繊細な枝ぶりが美しい落葉樹を選び、砂利敷きと組み合わせることで、雑草の処理などのメンテナンスの手間を最小限に抑えました。
視線のコントロールとプライバシー
大きな窓を設けると、どうしても気になるのが外からの視線です。
しかし、写真にあるように、高さを十分に確保した木製のフェンスが道路や隣地からの視線を優しくカットしています。板と板の間にわずかな隙間を持たせることで、風通しを確保しながら、圧迫感のないプライベート空間を実現しました。
この「囲われているけれど、閉じじていない」感覚が、施設を利用される方に安心感を与え、心の開放を促します。
女性建築士ならではの、繊細な配慮と性能へのこだわり
ココファミーユ 夢工房には、経験豊富な女性建築士が在籍しており、生活動線や細やかな使い勝手に配慮した設計を得意としています。今回のプロジェクトでも、その視点がいかんなく発揮されています。
空気が澄んでいる、その理由
写真からは伝わりにくい部分ですが、この建物に入った瞬間、「空気がきれい」だと感じていただけるはずです。
それは、自然素材が持つ調湿効果に加え、計画的な換気システムが機能しているからです。
気密性を高めることで冷暖房効率を上げる「高気密・高断熱」は今や当たり前ですが、私たちはさらにその先、室内の空気質にまでこだわります。
化学物質を含まない建材を選び、壁や床が呼吸するように設計することで、アレルギーをお持ちの方や敏感な方でも安心して深呼吸できる空間をつくり上げています。
自由設計だから叶う、家具配置の妙
今回の事例では、「家具配置も家とは違う」という点もポイントでした。
一般的なリビングであれば、テレビとソファの位置が決まってしまいがちですが、この広々とした空間は、用途に合わせて自由にレイアウトを変えることができます。
床には節の少ない上質な無垢材を使用しており、素足で歩いても、直接座っても心地よい仕上がりです。建具(ドアや引き戸)も天井までの高さがあるハイドアを採用し、開け放てば隣接する空間と一体化する大空間に。
固定概念に縛られない自由設計ならではの、可変性のある間取りとなっています。
この場所で紡がれる、豊かな時間
完成したこの空間で、施主様や利用される方々はどのような時間を過ごされるのでしょうか。
昼間は、大きな窓から差し込む柔らかな自然光の中で、庭の木々の揺らぎを眺めながら読書をしたり、会話を楽しんだり。
夕暮れ時には、ペンダントライトの温かい灯りが天井の網代(あじろ)模様を美しく照らし出し、日中とはまた違った幻想的な雰囲気に包まれることでしょう。
エアコンの風に頼りすぎず、窓を開ければ庭を通った涼しい風が通り抜ける。
そんな、自然と寄り添う暮らし。
「特別な施設」として建てられましたが、ここにある心地よさは、これからの住まいづくりにおける一つの理想形であると私たちは確信しています。
最後に:あなただけの「ココファミーユ」をつくりませんか?
今回は、天理市の施工事例を通して、素材へのこだわりや周辺環境との調和についてご紹介させていただきました。
「無垢の木を使った家に憧れるけれど、メンテナンスが大変そう」
「デザインにはこだわりたいけれど、地域の景観とも馴染ませたい」
「自分たちのライフスタイルに合った、無駄のないシンプルな暮らしがしたい」
もし、そのような想いをお持ちでしたら、ぜひ一度、私たちココファミーユ 夢工房にご相談ください。
私たちは、カタログから選ぶだけの家づくりはいたしません。
お客様一人ひとりの「好き」や「心地よい」を丁寧にヒアリングし、プロの技術と女性建築士の感性で、世界に一つだけのプランをご提案いたします。
モデルハウスの見学や、家づくりに関するご相談は随時受け付けております。
木の香りに包まれた私たちのオフィスで、あなたの夢をお聞かせください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
【お問い合わせ先】
ココファミーユ 夢工房
- 所在地: 〒632-0063 奈良県天理市西長柄町552
- 電話番号: 0743-67-7080
※お問い合わせの際は「ブログを見た」とお伝えいただけるとスムーズです。








