奈良県天理市で、自然素材を使った健康的で快適な住まいづくりを手掛ける「ココファミーユ|夢工房」です。
近年、住宅業界では2022年に断熱等級や省エネ性能が引き上げられたことにより、断熱性能ばかりに注目が集まっています。
しかし、断熱性能と同じくらい重要な「気密性」と「湿気対策」については、あまり注目されていないのが現状です。これが結果として住環境の悪化につながる可能性があります。
そこで今回は、断熱性能に加え、気密性能と湿気対策の重要性についてお話しします。
高断熱化によるカビリスクの上昇
日本の湿気の多い気候では、カビのリスクが常に存在します。昔の家では床下を外気にさらして換気を促すなど、通気を重視していましたが、寒さを我慢する必要がありました。
現代では、建築技術の進歩により高断熱化が進み、快適な温熱環境が実現されています。しかし、高断熱化だけでは不十分で、気密性を高めるとともに湿気対策も重要です。特に、海外では高気密・高断熱住宅の普及に伴い、湿度の管理が不十分でカビや室内環境の悪化が問題となった事例も見られます。
GreenBuildingAdvisor(GBA)事例:湿気、カビ、そして室内環境
アメリカの住宅業界でも、高気密・高断熱住宅に移行する際に湿気管理の重要性が認識されています。2010年に発表されたGreenBuildingAdvisorの記事によれば、古い建物は通気性が高いため湿気が溜まることは少なかったが、現代の高気密住宅では湿度が上昇し、結露やカビのリスクが高まっていると指摘されています。
(https://www.greenbuildingadvisor.com/article/humidity-mold-and-indoor-air-quality 以下引用)Older buildings rarely had condensation problems in cold weather because they were so well ventilated — meaning leaky. The relative humidity in an old home would rarely rise above 25%. As we have built tighter houses (and in some cases failed to provide mechanical ventilation), the indoor relative humidity has gone up.(GOOGLE翻訳)
古い建物は、換気が非常に良好で、漏れやすいため、寒い季節に結露の問題が発生することはめったにありませんでした。古い家の相対湿度が25%を超えることはめったにありません。私たちがより堅固な家を建てるにつれて(そして場合によっては機械的な換気を提供できなかった)、室内の相対湿度は上昇しました。
補足解説
住宅寿命が日本の2-3倍と言われるアメリカでの古い家は相当古い家で日本でいう昭和20年以前の古民家レベルと推定されます。
また堅固な家とは高気密高断熱住宅のこと。
湿気対策が不可欠な理由
高気密・高断熱住宅では、断熱性能を高めることでエネルギー効率は向上しますが、湿気対策が不十分だと結露が発生しやすくなります。これにより、カビや木材の腐敗など、住環境や建物の耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。
湿気を防ぐためには、湿気を外部に逃がす「透湿住宅」や、湿気を防ぐ「防湿住宅」など、適切な換気や設計が求められます。透湿性のある建材を使用することで、結露を防ぎ、住まいを長持ちさせることができます。
高気密・高断熱住宅を選ぶ際には、エネルギー効率とともに住環境の改善を考える必要があります。そのため、気密性能や湿気対策に詳しい建築会社に相談することが大切です。
私たち「ココファミーユ|夢工房」では、自然素材を使った透湿性のある家づくりを手掛け、世代を超えて住み継げる健康的な住まいを提供しています。高気密・高断熱住宅をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。