奈良県天理市で自然素材と快適な暮らしを提案するココファミーユ|夢工房スタッフです。
この咳はアレルギーらしい。
そしてもしかすると、家がアレルギーの原因かも。
そう先日、お問い合わせでいらっしゃったお客様は、現在賃貸で暮らしており、将来的には家を購入したいとお考えでした。
奥様は現在の住まいでは「咳が出る」とのこと。
しかし、ご主人様や子どもたちは咳が出ないそうです。
奥様のその症状は、外ではあまり出ないものの、家にいると出るというものでした。特に夜になると咳が出やすく、料理中や家事をしているときはあまり出ないそうです。現在お住まいの家は築20年ほどの軽量鉄骨のハイツです。
奥様は病院に行き、緩和する薬をもらい、部屋の掃除を徹底するようにと言われたそうです。しかし、それでも咳が続くため、家が原因なのではないかと疑い始めました。
私たちは咳の専門家ではありませんが、お客様に言われたことを調べてみると、咳が続く期間によって咳の種類が変わることが分かりました。専門医の診断では「アトピー咳嗽」とのことでした。
家が咳の原因になる?
家が原因かもしれないということで、お客様のお宅にお邪魔させていただきました。賃貸で狭い印象はあるものの、荷物は整理され、こぎれいな印象でした。部屋の掃除もしっかりされており、これ以上どうしたらいいのかと思うほどでした。子どもたちのおもちゃもすぐに片づけられるよう心掛けており、その努力に感心するとともに、咳の辛さを何とかしたいと思いました。
しかし、部屋全体が少しかび臭い感じがしました。築年数のわりに真新しいビニールクロス(壁紙)が目につきました。キッチンや水回りに比べて真っ白な壁紙が逆に気になりました。洗面室の床(クッションフロア)も真新しすぎて、剥がせばカビが出てくるのではないかと疑われます。
おそらく、壁内結露が原因かもしれません。暖かい空気は湿気を多く含むことができ、冷たい空気は少なくなることで結露が発生します。夏は冷やされた室内と外気の暖かさの差、冬は暖かい室内空気と外気の冷たさの差で起こります。これが部屋全体でエアコンで起きているようなことが、壁内の見えないところで起こることを「壁内結露」と言います。
これはお掃除など生活でどうにかできることではなく、住宅の性能の問題で起きてしまうことです。ご主人様と子どもたちは無症状ですが、住宅の問題はこのようにどこまで真剣に取り組むかが難しいところです。家族全員に症状が出れば話は分かりますが、今のところ奥様だけが我慢している状態です。
新築に住めば今の症状は緩和されるのではないかとご夫婦で意見が分かれている状態です。将来的に新築を手に入れることを考え、壁内結露がもっと認知され、壁内結露から起こる症状に悩む人が減ることを切に願っています。