奈良県天理市で自然素材と快適な暮らしを提案するココファミーユ|夢工房スタッフです。
先日お客様から
・耐震等級3は何回大地震にもちますか?
・繰り返す本震と余震を見て心配。
・ネットで調べてみても何回と言うのは出てこなくて、、
と言う相談を受けました。
本当に心配ですよね。熊本地震の時には
前震 マグニチュード6.5
本震 マグニチュード7.3
など震度7の地震が立て続けに2回発生し、余震の発生回数(累計)は4,364回にも上ったそうです。
結論から言うと
『繰り返す大地震には制振工法を取り入れないと安全性は確保できない』と言えます。
ふつうの暮らしに戻りやすさ(レジリエンス性能)を解説することが、
今回の不安
・耐震等級3は何回大地震にもちますか?
・繰り返す本震と余震を見て心配。
をも解説できそうです。
地震に不安を感じている方はぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
耐震等級、住宅性能表示制度の実施状況
そもそも耐震等級とは「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいた「住宅性能表示制度」で評価される指標のひとつです。
「住宅性能表示制度」とは住宅の通信簿と考えるとわかりやすいかもしれません。
新設住宅着工戸数に対する設計
住宅性能評価書の交付割合は、28.2%(令和3年度)と言われています。
実施されているのは4棟に1棟だけ。
任意制度となるため、地震に強い家をつくるためには建築会社に「住宅性能表示制度」の実績はあるか、事前に確認をとるようにしましょう。
住宅性能表示制度のあらまし
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/hinkaku/070628pamphlet-new-guide.pdf
耐震等級3とは?
極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第88条第3項に定めるもの)の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度
「住宅性能表示制度」では上記のように規定されています。
少しわかりにくいですよね。
ちなみに、数百年に一度程度の地震とは震度6強から7程度(地表の加速度で400cm/s2程度)です。
各性能で能登地震の揺れをシミュレーション
京都大学生存圏研究所の中川貴文准教授が開発した倒壊解析ソフトウェアwallstatではデータ上に実際に家を建てて実際に起きた地震の揺れさせるということができるソフトがあります。
1月1日能登半島で起きた当日にUPされたこのyoutubeの動画は気象庁から発表された地震波動を即日ソフトに落として利用したものと考えられます。
当日にシミュレーション作成し、公開する京都大学生存圏研究所をはじめとするwallstat channelの運営様の『地震に強い家』への伝えたい気持ちが熱いです。
動画内では
基準法20%
基準法30%
基準法60%
基準法(100%)
の4つが倒壊し、基準法ギリギリや建物劣化によって性能低下を引き起こした家では耐えられないことも示唆されています。
等級3
等級5
等級7
等級9
等級11
が大きな被害無く無事建っています。
上記動画のスクリーンショット
当シミュレーションでは等級11から等級3には大きな差はないように見えますが、無傷だった揺れ前とは違いほぼすべてが黄色になっています。繰り返し地震が来たときにどうなのか?
と言う疑問は残ってしまいます。
https://support.wallstat.jp/wp/wp-content/uploads/2023/07/analytical_model.pdf
当シミュレーションでは「住宅性能表示制度」では耐震等級3(基準法の1.5倍)ですが、等級11(基準法の3.5倍)という現実にはない等級を作成されています。
グレー部分:無傷
黄色部分:軽微な損傷
オレンジ部分:損傷
赤色部分:重度な損傷(破壊)
と区分されており、赤色やオレンジ色が多いと補修するのに多大な費用が発生することがわかります。
だから、制振(レジリエンス性能)が必要
当たり前ですが、大きな揺れを小さな揺れに置き換えることで倒壊や建物への被害を抑えることができます。
大きな揺れを小さな揺れに置き換える技術が制振です。
車のダンパーがまさにそうで、段差を超える際におきる揺れを小さな揺れに置き換えています。
ココファミーユ|夢工房では標準仕様evoltz制振ダンパーを設置しています。数ある制振ダンパーの中でも、大きな揺れを小さな揺れに置き換える技術において高い信頼性を持っているからです。
上記の動画では
実際に建物を揺らし、どれぐらいの差がでるのか?
大きな揺れを小さな揺れに置き換えることができているのか?
を実験しています。
0:58に制振ダンパーの有無釘穴の画像がでてきます。
この釘穴への影響の少なさこと大きな揺れを小さな揺れに置き換えられていて、万が一建物が倒壊せずにすむことにつながるのです。
万が一のときにおのずと家を守ってくれます。