奈良県天理市で自然素材と快適な暮らしを提案するココファミーユ|夢工房スタッフです。
先日、家具業界の方とお会いしてホルムアルデヒドの話になりました。
リビング、ダイニング、子ども部屋、寝室と居室には家具はあります。しかし、家具はホルムアルデヒドの規制が住宅よりもゆるく、デザイン性のために接着剤が多く使用されていることをどう思うか?と言った内容を聞き取りされました。
今回の記事はその時の聞き取りに対して回答をまとめたものになります。
住宅と家具の組み合わせによってはシックハウスを引き起こす可能性がある。
ともに意見があっていたのは、住宅と家具の組み合わせによってはシックハウスを引き起こす可能性があるということ。
住宅では2003年7月1日施行された建築基準法改正により、ホルムアルデヒドの総量的な規制する対策が義務付けらました。
一方で、
家具業界ではなかなか規制がかけられず、各メーカーが自主的に取り組んでいる状態にとどまっているそうです。
しかし、家具だけでなく住宅の規制も時代おくれになっている可能性があることをお伝えしました。
ホルムアルデヒドはシックハウスを引き起こす化学物質のひとつ
シックハウス症候群とは室内空気汚染により居住者に様々な体調不良が生じる状態のことです。
眼がチカチカする、気分が悪くなるといった軽度なものから、アトピー性皮膚炎、喘息の悪化などのアレルギー疾患悪化、などの症状があります。同じ部屋に入っても耐性があり大丈夫な方もいれば、ひどく苦しまれてしまうような化学物質に感受性の強い方もいるのも特徴です。
住宅では2003年7月1日施行された建築基準法改正により、ホルムアルデヒド対策とクロルピリホスの使用禁止が義務付けられ、強制換気など室内に化学物質が溜まらないようにも義務付けられました。
各建築資材メーカーへ化学物質濃度を低減させるよう使用面積の制限を設け、各建築資材メーカーもそれにこたえる製品開発を進めてきました。ここまで見ていると一件落着かと思えるのですが、残念ながらそうではないようです。
シックハウスに関する相談件数は下げ止まっている
日本住環境HP内 家具・建材に含まれるホルムアルデヒドとは?対策と換気のポイント
https://www.njkk.co.jp/blog/?itemid=77&dispmid=764
いつもお世話になっている換気などの大手メーカー日本住環境株式会社さんのブログです。
このなかでも紹介されているようにシックハウスに関する相談件数は建築基準法改正により規制された2003年よりは大きく下がっていますが、その後2010年からは下がっていないようです。
この記事内では
持ち込み家具に対しては、ホルムアルデヒドに関する規制がなく、大量のホルムアルデヒドが使用されていると指摘しています。
継続中:シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会
建築基準法改正から20年以上経ち、規制対象外の化学物質毒性に関する新たな実験結果やWHO (世界保健機関) の空気質ガイドラインに比べて甘いとの指摘を受けて、厚生労働省ではシックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会でも現在のところ26回継続的に開催されています。
シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku_128714.html
今年1月にシックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会で発表された資料を見てみると
ホルムアルデヒドの検出頻度は71%
また、ホルムアルデヒドは厚生労働省ガイドラインを超えなくなってきているのですが、
アセトアルデヒドでは厚生労働省ガイドラインを69件中31件(44.9%)となっています。
アセトアルデヒドは家具やインテリアにも接着剤として使用されています。
(アセトアルデヒドはホルムアルデヒドに比べて毒性は低いそうですが、)
買い替えられるものではない家にこそ、慎重に
住宅においては一定の規制があるとはいえ、完全に安心できるものではなく、家具との組み合わせ次第では安全ではないかもしれません。
化学物質から完全に離れて暮らすことは難しい現代において、自分と家族の健康を守るために空気汚染をできるだけ抑え、許容範囲を超えないためにできるだけ減らした建材で家を建てる。
買い替えられるものではない家にこそ、その慎重さが必要なのではないでしょうか。
ココファミーユ|夢工房では化学物質を減らし自然素材を中心とした安全なお家を目指しています。